大井川は乙羽岳のふもとを流れる川。本部半島中央の山々から北方向へ流れている。
基本的に水は枯れており、普通に歩くことができる。多種のチョウを観察することができる。

沈下橋から下流方向へスタート

乙羽岳のふもとあたりに沈下橋があり、そこから川に入ることができる。
まずは下流の方向に向かってみる。
沈下橋あたりは水たまりがあるが、基本的に干上がっている。 秋蝉の声を聞きながら、普通の道のように歩く。
しかし数分ほど歩いたところで、非常にショックな状況を目撃する。臭う腐敗した排水が川に流れ込み、行く手を塞いでいる。 腐った水の中にはさすがに入る気がしないので戻ることにする。
美しい場所だけに残念。

上流方向へ

気を取り直し上流へ向かう。 上流側も水がまったく流れていない。
もはや川というより道という感覚である。しかし、ときおり川特有の岩の地形に出くわし、やはり川であることを思い起こさせらる。
しばらく進むと花が咲いているところに出る。そこには、そこそこ珍しいチョウがたくさんいた。 ツマグロヒョウモン、イシガケチョウ、リュウキュウミスジ、タテハモドキ、リュウキュウアサギマダラ 、ツマムラサキマダラなど多種のチョウを確認できた。

農村地帯

日の射す農村地帯に出る。適度に草が茂り、歩いていて気持ちの良いところである。地上(地上というのも変だが)ではあまり見かけなくなったチョウやバッタなどがたくさん飛び交っている。
その地上で草刈りをしている人や橋を車で通る人がいて人目が気になる。 まあ、それでも珍しいチョウの写真をとろうとウロチョロしていたわけだが。
2か所ほど橋の下をくぐり抜けて進むと、森になり、川床も岩場になる。

月岩

地形が荒々しくなる。しかしこの辺りは、今回の沢歩きで一番の見どころでもある。
川縁が大きな崖になっている箇所があり、その崖には洞窟のようになっているトンネルがあった。トンネルとは言っても小さく、上方向の崖上とつながっている。
少し進むと、岩屋になっているちょっと興味深い地形もあった。沖縄ではこういうところを速攻で墓にしたり拝所したりするのでなかなか珍しい。増水時には水が入るのであたりまえか。
さらに少し進むと川の真ん中に大きな月のような岩が鎮座していた。大井川の名所としてもよさそうな たたずまいである。 とはいえ川なのですぐ地形は変わってしまいそうであるが。
とりあえず月岩とあだ名をつける。

岩場は終わり~工事中

このまま岩場が続くと思いきや、普通のガレ場になる。
ここまで来ると飲み水が尽き始め、疲れもでてきた。
きれいな源流の水場を見つけ、あわよくばそこで水を飲めればと考えていたが、ここまで水がまったく流れていない。
途中、ワサビらしき植物を見つけたので食べてみた。ワサビじゃない気がする。葉に毛が生えてたし。
少し進むと工事の音が聞こえてきた。どうやら護岸工事をしているようである。
ここから先は集落内の川になってくるので、この辺りで引き返すことにする。

帰りに遺跡物らしきものを発見

紫色の花が咲いているポイントがあり、そこはチョウの小さな楽園となっている。ここのチョウは警戒心も少なめで、顔の近くまで飛んでくる。
月岩まで戻る途中、川床に真ん中に穴が開いたの奇妙な石を見つける。直径は35cmくらいある。

よく見てみると人工物のようにも見える。とりあえずそのまましておいた。
気になったので、あとでgoole mapで調べてみると シイナグスク遺跡がすぐとなりある。
バイクに戻り、早速、シイナグスクに行ってみることにした。