格言 20:27 の考察

どのような意味で「人の息はエホバのランプのよう」か。

格言 20:27
「人の息はエホバのランプのようであり,その人の奥底にあるものを明らかにする」

🔦 「人の息はエホバのランプのよう」とは?

ここでの「息(あるいは霊)」は、人の内面、人格、心の傾向を象徴しています。「エホバのランプ」とは、神が用いる光、つまり何かを照らし出す手段という意味合いを持ちます。

したがって、この表現は次のような含意を持ちます:

🗣 言葉が人の内面を明らかにする

たとえば、人が怒っていたり、優しさに満ちていたり、あるいは傲慢だったりするのは、何気ない一言に表れることがあります。それが「漏れ出た息(ことば)」であり、その人の中身を映し出すランプとなります。

この点で、「息」は単なる呼吸ではなく、その人から出るもの(ともしび)を意味します。

📖 関連例:使徒 9:1 のサウロ

「サウロは,なおも主イエスの弟子たちを脅し,殺そうと意気込んで」

この場面では、サウロが吐き出している「息」(脅しや殺意)は、彼の心の内の憎しみや熱意を照らし出していると言えます。つまり、彼の「息」が、彼の心の状態=奥底にある情熱や動機を明らかにしているという点で、格言20:27の説明と一致します。

🕯 ともしび皿のイメージ

当時のランプ(ともしび皿)は、オイルを入れて灯すもの。小さな光であっても、暗い部屋の中を照らすことができます。

同様に、人が発する些細な言葉や表情、態度からでも、神はその人の動機や考えを読み取れるという含意があるでしょう。

🪞 結論:この格言の教訓

これは、単に「良いことを言うべきだ」という道徳以上に、「内面を整えること」が真の信仰者としての道だと教えています。